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合理的にあり得ない 上水流涼子の解明*柚月裕子

  • 2020/11/25(水) 16:36:36


「殺し」と「傷害」以外、 引き受けます。
不祥事で弁護士資格を剥奪された上水流涼子は、IQ140 の貴山をアシスタントに、探偵エージェントを運営。「未来が見える」という人物に経営判断を委ねる二代目社長、賭け将棋で必勝を期すヤクザ……。明晰な頭脳と美貌を武器に、怪人物がらみの「あり得ない」依頼を解決に導くのだが――。美貌の元弁護士が、知略をめぐらす鮮烈ミステリー! 『孤狼の血』、『慈雨』の著者、渾身作!!


表題作のほか、「確率的にあり得ない」 「戦術的にあり得ない」 「心情的にあり得ない」 「心理的にあり得ない」

欠点を探すのが難しいくらいのアシスタントの貴山との出会いは、最後の物語で明かされ、決して幸福な出会いではなかったのだが、このコンビができた運命を喜びたくなる。それにしても、貴山の優秀さよ!彼なくしては、上水流エージェンシーが成り立たないのは一目瞭然である。だが、その貴山に的確な指示を出す涼子の頭脳もなかなかではある。ミステリとしては、アンフェアな部分もあるが、どの物語も最後には胸がすっとするので、それがいちばんである。これはシリーズ化されないのだろうか。このコンビの仕事をもっともっと見たいと思わされる一冊だった。

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