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グッバイ・イエロー・ブリック・ロード*小路幸也

  • 2021/09/07(火) 16:30:58


古書店を営む四世代の大家族が活躍する、人気の「東京バンドワゴンシリーズ」第16弾。
4年ぶりの番外長編の舞台は、藍子とマードックが暮らすイギリス!

失われた絵と、あなたを取り戻すために――。
高校を卒業したばかりの堀田研人が率いるバンド〈TOKYO BANDWAGON〉が、ひょんなことからイギリスのスタジオでフルアルバムのレコーディングを行うことになった。我南人の引率で、藍子とマードックが暮らす家を訪れた一行。しかし、滞在中にマードックの姿が消えて……!? 東京の堀田家と現地の仲間たち総動員で、不可解な「誘拐」と「美術品盗難」の謎に迫る。

堀田家の「LOVE」は国境を越えて。大人気シリーズ第16弾!


今回は番外編ということで、東京下町を飛び出して、舞台はなんとイギリス。とは言え、サチさんは、一瞬でイギリスと堀田家を行ったり来たりできるので、両方の様子がわかる(タブレットやPCで繋がってはいるが)。さらに今回は、サチさんのことが見えて話せる人物が登場し、かなり活躍してしまうので、ちょっとこれはいいのだろうか、と思ってしまったりもする。TOKYO BANDWAGON の高校生三人組も結構大人な対応をしているが、研人のため口は父親の我南人譲りだろうか(それとも英語だから?ちょっぴり気にはなる)。マードックさんが事件に巻き込まれ、そこから発展してかなり大きなことになっていくのだが、「LOVEだねぇ」のパワーで丸く収めてしまうのがこの人たちである。現実にはあり得ない設定ではあるが、善人以外出てこないこのシリーズならではの展開だろう。堀田家の朝食風景が見られなかったのが残念な一冊でもある。

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