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暗黒館の殺人 上下*綾辻行人

  • 2005/05/14(土) 21:11:47

☆☆☆・・


 九州の山深く、外界から隔絶された湖の小島に立つ異形の館――暗黒館。
光沢のない黒一色に塗られたこの浦登家の屋敷を、
 当主の息子・玄児に招かれて訪れた学生・中也は、
 <ダリアの日>の奇妙な宴に参加する。
 その席上、怪しげな料理を饗された中也の実には何が?
 続発する殺人事件の“無意味の意味”とは・・・・・?
 シリーズ最大・最深・最驚の「館」、ここに落成!

                      (単行本・上巻裏表紙より)


江南と暗黒館との関係は?
中也と呼ばれる学生の本当の名は?そして暗黒館との繋がりは?
宿り主を次々と変える「視点」の主は?
館の意匠の謎?
宴に饗された肉とは?

たくさんの謎を提示しながら物語は進み、進むごとにさらなる謎を目の前に突きつけられる。
夥しい数の捻れひねくれたパズルのピースが辺り一面に散らばっていて、過去と現在を捻れたパイプで繋ぐ、かと思うと 引き剥がす、ということが繰り返されて次第に じりじりと収まるべき場所にピースが嵌め込まれていく。

「視点」のつぶやきが、パズルの穴を埋めるようでいてなおさら混乱させるのが、もどかしさを募らせて絶妙である。

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綾辻行人『 暗黒館の殺人 (上・下) 』

  • From: アトノマツリ【after_you-festa】 ~アトマツ家のミステリな読書日記 |
  • 2005/10/10(月) 13:59:35

この記事に対するコメント

TBさせていただきました。
賛否両論あるみたいですが、この無意味な長さにすべての意味が込められていたんだと思います。

  • 投稿者: アトマツ
  • 2005/10/10(月) 14:02:20
  • [編集]

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