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見えない轍*鏑木蓮

  • 2022/07/21(木) 06:19:52


京都を舞台とした、本宮慶太朗シリーズ第1弾!
ひとり暮らしの女性・小倉由那がある日、自ら命を絶った。由那の最後の姿をみた女子高生・棚辺春来は「由那は自殺なんかしていない」と訴える。
心療内科医・本宮慶太郎は、彼女の訴えを聞き、独力で由那のことを調べ始める。
それは、大きな悲劇へとつながる第一歩となる――。


探偵役が心療内科の医師、というのは初めてのパターンではないだろうか。クライエントの悩みを解決するために、きっかけとなった事件を調べるというのは、業務の範囲なのか、逸脱しているのか、微妙なところだが、クリニックの経営的には不安が大きい。とはいえ、医師の本宮の患者に寄り添う姿勢と、心療内科ならではではないかと思わされる人当たりのやわらかさと穏やかさ、そして洞察力の深さには好感度が高い。謎を解くことが、結果としてクライエントの心を救うことにつながるというのは、新たなミステリの愉しみかもしれない。長く続くシリーズになってほしい一冊である。

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