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十一月の扉*高楼方子

  • 2005/06/30(木) 13:09:45

☆☆☆☆・




児童書です。

ある日、爽子(そうこ)が弟と一緒にのぞいていた双眼鏡に 不意に現われ束の間で消えた家。
 すっと伸びた深緑色の、モミの木のような数本の木立の
 あいだからのぞく、 赤茶色の屋根の白い家。

見た途端に惹きつけられて翌日探し当てたのが≪十一月荘≫だった。
ある事情と、爽子の強い願いでそこで暮らすことになった二ヶ月間の爽子の物語と、爽子が創った物語。

中学二年の爽子の 冒険とも言えるひとり暮らしの二ヶ月間に起こったこと、想ったことは爽子にとってかけがえのないことばかりだった。

クラスメートに物足りなさを感じ、家族 特に母に少しばかりの疎ましさを感じ、そんな自分を恥ずかしく思う少女の季節。
そんな季節に出会った≪十一月荘≫やそこに集う人々との交わりは、爽子にいままでとは違った世界をみせてくれたのだった。

≪十一月荘≫で暮らす現実のなかに、爽子が創る『ドードー森の物語』が織り込まれ、しかも 物語と現実が微妙にシンクロしていたりして、なにやら爽子の想像の世界に迷いこんだような心地になる一冊。
もしかしたら、双眼鏡でこの家を見たときからが夢だったのかしら…なんて。


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今日何読んだ?どうだった??
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「十一月の扉」 高楼方子

十一月の扉posted with 簡単リンクくん at 2006.11.25高楼 方子著新潮社 (2006.11)通常24時間以内に発送します。オンライン書店ビーケーワンで詳細を見る

  • From: 今日何読んだ?どうだった?? |
  • 2006/11/26(日) 08:51:33

十一月の扉 [高楼方子]

十一月の扉高楼 方子 新潮社 2006-10双眼鏡で外を覗いていて、偶然素敵な洋館「十一月荘」を見つけた中学二年の爽子。転勤で引越しが決まっていた家族を説き伏せ、転校前の数週間だけ十一月荘に下宿することになった爽子は…。うわー、すごくいい本でした。すてきな本でし

  • From: + ChiekoaLibrary + |
  • 2006/12/01(金) 15:47:19

この記事に対するコメント

>爽子の想像の世界に迷いこんだような心地になる一冊。
わかります。そんな感じですよね。これ最近文庫版がでて、最後の解説がなかなかいいのでふらっとさんもぜひ。立ち読みでいいので読んでみてください(^^)

  • 投稿者: まみみ
  • 2006/11/26(日) 08:53:08
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わぁ♪
本屋さんに行かなくちゃ。
もちろん立ち読みで^^;

  • 投稿者: ふらっと
  • 2006/11/26(日) 09:56:00
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不思議な心地の…とってもステキな本でした!私は文庫で読んだんですけど、単行本の表紙はこれだったんですね~(解説でちょっと読んだ)。こっちもステキです。今日からはコーヒーでなく紅茶をたくさん飲もう…!

  • 投稿者: chiekoa
  • 2006/12/01(金) 15:48:37
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文庫版の解説、まだ読みに行けていません。
早く行きたい~。

  • 投稿者: ふらっと
  • 2006/12/01(金) 18:42:20
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