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世にも美しい数学入門*藤原正彦/小川洋子

  • 2005/08/19(金) 17:09:01

☆☆☆・・



 学生時代あれほど苦手だった数学が、芸術や自然と同じように
 人に感動を与えるものであることを知り、私は驚いた。
 そして偉大な数の世界の前で頭を垂れ、叡智の限りを尽くして
 そこに潜む真理を掘り起こそうとする、数学者の健気な姿に感動を覚えた。

                     (「まえがき」より 小川洋子)
 学校の数学では、基本概念を理解し、それを用いて問題をすばやく解く、
 ということがもっとも重視され、数学の美しさを観照するまでは至らない。
 本書ではその美しさを中心テーマとした。
   
                     (「あとがき」より 藤原正彦)


小川洋子さんが『博士の愛した数式』を書くきっかけになった数学者・藤原正彦さんとの出会いや、その後の対談+αの一冊。

数学者の数学に対するある種偏執狂的な熱さが伝わってくる。
≪数学者はストーカー≫という一語がそれを端的に現わしている。
数学者の仕事は今の世の中に有益であってはいけない、と言う。
数百年、もしかすると数千年後にどこかで役立つかもしれない、という程の想いで定理の発見に努め、それを証明しようとする。
頭の中を数字だらけにしながら、なんと気が遠くなるスパンで世界を捉えていることだろう。
数学にも国民性があるというのもとても興味深い。情緒など欠片もないと思っていた数学に人間味を感じてしまうほどである。

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