fc2ブログ

つむじ風食堂の夜*吉田篤弘

  • 2005/09/17(土) 17:18:32

☆☆☆・・

つむじ風食堂の夜 つむじ風食堂の夜
吉田 篤弘 (2002/12)
筑摩書房

この商品の詳細を見る

吉田篤弘さんはクラフト・エヴィング商會の吉田篤弘さんである。
なのでクラフト・エヴィング商會風味たっぷりである。
存在しないもの・目に見えないものを遠く見る感じとか。

つむじ風食堂には実は名前がない。店の外に出ると一点に向かって風が集まりつむじ風になっているので、誰ともなくそう呼ぶようになったのだ。
傷ついてはいるがうっとりするほど美しい白い皿で出される食べものは、ごく普通の定番メニューなのだが、あるじの心意気は「パリの裏町のビストロ」の再現であり、きちんとしたメニューブックに名を連ねているのは、たとえばコロッケならクロケット、生姜焼きならポーク・ジンジャー、といった具合なのである。
物語るのは、この町・月舟町の不可思議な月舟アパートメントに越してきて間もないわたし――人工降雨の研究をすると言ったらそれからは先生と呼ばれるようになった――である。
語られるのは、手品師だった父のこと・父に連れて行かれた楽屋脇の≪タブラさんのコーヒースタンド≫のこと・そしてつむじ風食堂に集う人々のことである。
取り立ててなんということもない事柄が話されていながら、いつのまにかやさしい心持ちにさせてくれる何ものかがあるようだ。
月舟町の夜をそぞろ歩きしたくなる。


V
V

TB
今日何読んだ?どうだった??

この記事に対するトラックバック

この記事のトラックバックURL

この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

「つむじ風食堂の夜」 吉田篤弘

つむじ風食堂の夜posted with 簡単リンクくん at 2006.10.21吉田 篤弘著筑摩書房 (2002.12)通常2-3日以内に発送します。オンライン書店ビーケーワンで詳細を見る

  • From: 今日何読んだ?どうだった?? |
  • 2006/10/26(木) 19:33:35

この記事に対するコメント

少し世間とずれた、でも温かい人たちが集う食堂。近くにあったら通いたいです。クロケット定食が食べたいな。

  • 投稿者: まみみ
  • 2006/10/26(木) 19:36:05
  • [編集]

豪華じゃなくても丁寧に作られたクロケット定食
食べてみたいですねぇ。
吉田さんの書かれるさまざまなお仕事は
どれも誇り高く丁寧で、心惹かれます。

  • 投稿者: ふらっと
  • 2006/10/26(木) 21:16:40
  • [編集]

この記事にコメントする

管理者にだけ表示を許可する