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そして今はだれも*青井夏海

  • 2005/11/02(水) 17:45:35

☆☆☆・・



舞台は「自由・叡智・前進」を学是とする名門高校・明友学園。
長い女子高としての伝統をもつが、昨今の少子化対策として男子も受け入れるようにはなったが 共学とは名ばかりで授業も校舎もほとんど別で接点もまったくと言っていいほどないのが実情だった。女子が強制されなくても自分から勉強し、優秀な成績を修めるのに対し、男子には一様に生彩がなく 成績も押して知るべしである。
そんな学園に退職する恩師の紹介で英語教師として奉職することになった坪井笑子だったが、新任早々男子クラスの担任にされてしまったのだった。
そんな折、英語を教えている女子クラスの生徒たちから「ゲームプログラミング同好会」の顧問になって欲しいと依頼がある。生徒のひとりが勉強部屋として使っているマンションで行われる非公式の集まりに顔を出してみると、そこには男子クラスからも何人か集まっているのだった。
彼等は「ゲームプログラミング同好会」を隠れ蓑として学園の隠された真実を暴こうとしているのだった。彼等が探し出そうとしているのは“X”。家庭教師として教えていた女生徒の弱みを握って追いつめ、引きこもりや退学に追い込んだ許せない奴だったのだ。

“X”が女生徒をひとりまたひとりと追いつめる様子がまず描かれ、これがどう繋がっていくのだろうと 知りたい欲求が高まったところで、場面が明友学園に移るので、どきどきしながら読み進むことになる。
関係者が上手いこと出会いすぎる気がしないでもないが、笑子や生徒たちと一緒に“X”を探す気分を味わえる。
楓と恭二の再会の場面はちょっと予想外だったが、現実はそんなものなのかもしれない。おとぎ話のようにハッピーエンドとはならないのだろう。
でもこの学園、まだまだ違う事件が起こりそうな雰囲気である。シリーズ化されてもいいんじゃないだろうか。

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そして今は誰も 青井夏海

そして今はだれも青井 夏海 双葉社 2005-09by G-Toolsやっぱり青井夏海さん、好き。この本も好き。オススメ!悪徳家庭教師Xを探す、WHO・ダニットの推理小説ですが、犯人を当ててやる、と思って読めば、当てるのは難しくないんです。だからミステリーとしてはちょっと弱い

  • From: IN MY BOOK by ゆうき |
  • 2005/11/03(木) 04:40:16

この記事に対するコメント

こんにちは。ごぶさたしてます。
生徒のキャラがたってない、という批評があっちこっちでされていて、私もそう思うのですが。私は、生徒はどうでもよくて、この学校自体の感じ悪さに、小説の題材として魅力を感じてしまいました。もっともっとこの学校を舞台に、小説作って欲しいです。というわけで、シリーズ化を望みます。

暗くて、陰険なシリーズになって、青井夏海さんの新境地、なんてことになるかも(笑)

  • 投稿者: ゆうき
  • 2005/11/03(木) 04:42:20
  • [編集]

学校の感じ悪さ

まったくねぇ^^;
だるそうな男子がらみで
次々とどろどろしたものが暴き出されると痛快でしょうね*笑*

生徒のキャラはたしかに二の次っぽい書かれ方ですよね。

  • 投稿者: ふらっと
  • 2005/11/03(木) 08:43:45
  • [編集]

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