fc2ブログ

探偵倶楽部*東野圭吾

  • 2005/11/12(土) 20:35:49

☆☆☆☆・



 <探偵倶楽部とは、政財界のVIPのみを会員とする調査機関。
 美貌の男女が秘密厳守で捜査に当たる>
 大手不動産会社社長・山上が自宅風呂場で感電死した。
 電気コードを用いた家政婦の計画的犯行と処理されるが、
 山上の妻・道代は夫の入浴の手順がいつもと違っていたことに
 疑問を感じ、倶楽部に調査を命じた・・・・・。
 五つの難事件の真相を、探偵倶楽部が鮮やかに暴く!
     (帯より)

偽装の夜・罠の中・依頼人の娘・探偵の使い方・薔薇とナイフの5編。

ちょっと他では見ない設定ではないだろうか。警察も動くが、あくまでも刺身のツマのような存在で、肝心要のところは探偵倶楽部の二人がビシッと締めている。
金持ちの会員の依頼のみを受けるという≪探偵倶楽部≫だが、抑揚のない話し方をする彫りの深い外国人を思わせる男と きちんとした話し方をする日本人離れしたプロポーションの美女というものすごく個性的なようでいて圧倒的に無個性な二人なのである。
彼らの内幕はまったく描かれておらず、調査の過程や方法はほとんど見えてこないのだが、警察が見誤った事件の真相を確実に探り当て依頼主に報告するのを見ると、痛快であるとともに空恐ろしくもなる。
それにしてもこの一冊のなかで、何度トリックが捻れ、推理が裏切られただろうか。またしても東野さんにやられた感がある。

この記事に対するトラックバック

この記事のトラックバックURL

この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

この記事に対するコメント

この記事にコメントする

管理者にだけ表示を許可する