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天切り松闇がたり*浅田次郎

  • 2006/02/15(水) 12:02:56

☆☆☆☆・



今世紀最高のピカレスク文学
伝説の大泥棒が追憶する愛と涙の裏稼業!
  ――帯より


留置場に寝泊りさせることを条件に警察のマニュアル作りに貢献する、いまは引退している天切りの松こと松蔵老のひとりがたりの物語である。
松蔵は僅か9歳の時に、当時 その筋だけではなく世間に広く名を馳せた盗賊の一家に売られ、爾来盗賊――なかでも天切り――として生きてきたのであった。
天切りとは、屋根から邸内に忍び入り盗みを働く盗人の呼称である。

留置場の先客だけでなく看守や刑事たちまでもが、闇がたりという独特の語り口で来し方のあれこれを語る松蔵の話を聞きたがり、待ちわびているのがよくわかる。盗人ではあるが、半端な堅気者よりもずっと立派に筋を通すその生き様は感動的でさえあり、読者も留置場の彼らと共に引き込まれるように先を聞きたくなるほどの壮絶な人生模様なのだった。

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