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沖で待つ*絲山秋子

  • 2006/03/16(木) 17:31:25

☆☆☆・・



芥川賞受賞作
すべての働くひとに――
同期入社の太っちゃんが死んだ。
約束を果たすべく、彼の部屋にしのびこむ私。
仕事を通して結ばれた男女の信頼と友情を描く傑作。

「悪いな」
震えながら太っちゃんが言いました。
「惚れても無駄だよ」
私が言うと太っちゃんは口の端だけで笑ったようでした。
「現場行ったらしゃきっとしなよ。今は寝てりゃいいんだから」
仕事のことだったら、そいつのために何だってしてやる。
同期ってそんなものじゃないかと思っていました。(本文より)
  ――帯より


表題作のほか、勤労感謝の日。

帯の「すべての働くひとに――」っていうのは、どちらの作品にもちょっと当てはまらない気がするし、すべての同期生がこうかというと、それも違う気がしてしまう。
こういう関係ももちろんあるだろうし、同期に限らず職場にこういう関係の人がいたら励みになるし 心安らかにいられるだろうなと それは思う。
でも、やはり一緒に働いていた奥さんの立場で考えたら、少しやるせなくもなるのだ。幽霊になってまで自分ではなく同期のところに現われるなんて。
それでも「沖で待つ」というフレーズの哀しいほどの大きさには参ったというしかない。

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沖で待つ [絲山秋子]

沖で待つ絲山 秋子 文藝春秋 2006-02-23この本はまた…すごいです。芥川賞を受賞した「沖で待つ」もすごいんですが、その(なぜか)前に収録されている「勤労感謝の日」もすごかった。『ニート』の衝撃をそのまま持ってきて、さらに追い討ちをかけるような衝撃をうけました

  • From: + ChiekoaLibrary + |
  • 2006/03/20(月) 17:51:37

絲山秋子【沖で待つ】

この本を読み終えた瞬間、古い記憶が怒涛のごとく頭の中になだれ込み、脳がフリーズした。そんなこと言ったって、このブログを読んでいる皆さんには訳がわからないと思うけど、こ

  • From: ぱんどら日記 |
  • 2006/06/09(金) 12:20:08

「沖で待つ」 絲山秋子

沖で待つposted with 簡単リンクくん at 2006. 6.25糸山 秋子著文芸春秋 (2006.2)通常24時間以内に発送します。オンライン書店ビーケーワンで詳細を見る

  • From: 今日何読んだ?どうだった?? |
  • 2006/06/28(水) 20:01:35

「沖で待つ」絲山秋子

タイトル:沖で待つ著者  :絲山秋子出版社 :文藝春秋読書期間:2006/12/04お勧め度:★★★★[ Amazon | bk1 | 楽天ブックス ]仕事のことだったら、そいつのために何だってしてやる。そんな同期の太っちゃんが死んだ。約束を果たすべく、私は彼の部屋にしのびこむ-。仕

  • From: AOCHAN-Blog |
  • 2006/12/14(木) 18:58:50

この記事に対するコメント

こんばんは!お久しぶりです。
この作品、さらっとした友情のありかたが心地よかったです。URL貼らせてくださいね。
http://oisiihonbako.at.webry.info/200603/article_15.html

  • 投稿者: ERI
  • 2006/03/16(木) 22:44:30
  • [編集]

二人のキャラクターの成せる技なのでしょうね。
同期の男女がすべてこうではないと思うけれど
この二人の関係は、とても爽やかで、
だから余計に太っちゃんがもう死んでしまっていることが悲しかったです。

  • 投稿者: ふらっと
  • 2006/03/17(金) 07:02:03
  • [編集]

そう、帯はちょっと何か「違う」って思っちゃうんですけど…でもそんなの吹き飛ばすほど私は中身に感銘を受けました!
みんな読んで~!って言わなくてもさすがに受賞作だから読んでもらえることでしょう。うれしい…。

  • 投稿者: chiekoa
  • 2006/03/20(月) 17:52:55
  • [編集]

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