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白夜行*東野圭吾

  • 2006/04/07(金) 20:40:36

☆☆☆☆・



偽りの昼に太陽はない。
さすらう魂の大叙事詩。

精密機械を思わせる完成度だった。虚無に満ちた白夜を往く二人の背中は、哀切でさえある。この作品は到達点ではなく、新しい出発点であろう。ミステリーにおける物語の可能性の、新しい地平を拓く、その第一歩を確実に刻んだ、記念すべき大作である。     北方謙三

引かれた設計図は巧妙にして精緻。端正な筆致で削り出された部材は硬質で渇いている。しかし――恰も寄せ木細工のように丁寧かつ正確に組み上げられた名匠の仕事の行間からは、切なくも豊潤な物語が屹立するのだ。傑作である。     京極夏彦
  ――帯より


再読。
ドラマが始まったころに予約したのがやっといま手元に。
細かいところは大分忘れていたので、新鮮な気分で読めたこともあるし、大局がわかっているために、初読時に見えなかったものが見えてきたりもして 味わいもまたひとあじ違っていたように思われる。
初読時よりも雪穂に不気味さを感じたし、亮次に哀しさを感じた。
ドラマは観ていないので良し悪しは言えないが、主人公役のふたりのイメージを重ねることはどうしてもできなかった。

だがやはり、笹垣刑事がラスト近くで言っているように、初動捜査で思い込みに縛られていなければ、その後の不幸は回避されただろうことはもちろん、雪穂と亮次のふたりにとっても違う未来が開けたのかもしれないと思うと、切なくもなるのである。ずしんと重い読後感は初読のときと変わらない。




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GOCCIの男を磨く旅

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「白夜行」東野圭吾著、読んでみました。

「白夜行」東野圭吾著、読んでみました。「東野圭吾」21作目です。1973年に起こった質屋殺しを発端に物語りは進んでゆく。主要人物の「雪穂」と「亮司」と私の年齢が近いこともあり、自分が過ごした時代と重なることから、ところどころに書かれる「インベーダーゲーム」「

  • From: GOCCIの男を磨く旅(笑) |
  • 2007/07/05(木) 06:56:35

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