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なんくるない*よしもとばなな

  • 2006/05/31(水) 21:24:58

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なんくるない なんくるない
よしもと ばなな (2004/11/25)
新潮社

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舞台は沖縄。
何かに感謝したくなる四つの物語。
どうにかなるさ、大丈夫。

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私はあくまで観光客なので、それ以外の視点で書くことはやめた。これは、観光客が書いた本だ。
沖縄は日本人にとって、あらゆる意味で大切にしなくてはいけない場所だ。
沖縄を愛する全ての人・・・・・深くても軽くてもなんでも、あの土地に魅せられた人全てと、沖縄への感謝の気持ちを共有できたら、それ以上の喜びはないと思う。 (あとがきより)
  ――帯より


表題作のほか、ちんぬくじゅうしい・足てびち・リッスン。
ばななさんの本は、こちらの心のありようによって受け取るものがかなり変わる本だと思う。ときには、まったく何も入ってこなくて 言葉が躰の表面を滑り落ちて流れてしまうように思えることもあり、またときには、ひとことひとことがすべて細胞レベルまで染み込むような気がすることもある。
今回は、後者だった。
特に、あとがきに述べられているように あくまでも外からやってきた者として沖縄をみている その視点が押し付けがましくなくて好ましかったのだと思う。自分に足りない大らかさ 拘らなさを、沖縄の何かが補ってくれるかもしれないという気にさせられて、沖縄の光の具合を想ってみた。

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