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樹縛*永井するみ

  • 2006/07/05(水) 07:12:20

☆☆☆・・

樹縛 樹縛
永井 するみ (1998/04)
新潮社

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行方不明の姉が白骨体で発見された。動揺する坂本直里に持ち込まれた、新築マンションでのシックハウス症候群という仕事上のトラブル。秋田と木場を舞台に、「杉」という木の背後に広がる人間の闇を描く。

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十二年間行方不明だった姉が、白骨体で発見された――
動揺する坂本直理に持ち込まれた、仕事上のトラブル。
杉を使った建材のために、新築マンションでアレルギー症状が広まっているというのだ。研究者としてその原因を追及する直理が「行き当たってしまった」真相とは・・・・・。


今回の舞台は秋田杉の産地である。そして、その秋田杉が建材として使われている東京が第二の舞台になっている。
物語は二つの方向から語られてゆく。一方は、東京のマンションで広まったスギ花粉症様のアレルギー症状の原因を突き止めようとして姉・結理の死の真相に近づいてしまう直理の立場から、もう一方は、共同経営者の修造が結理と心中したとされている八田の立場から語られる。そして、それが次第に一点へと収束していくのである。
直理を除いて 登場人物の誰もが某かの秘密を抱え、他の人の秘密に薄々感づきながらもそ知らぬ振りをしつづけてきた。そのあれもこれもが 杉によって暴かれたような感がある。タイトルの絶妙さを読後に改めて思う。

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