fc2ブログ

ぼくの小鳥ちゃん*江國香織

  • 2006/07/24(月) 12:42:13

☆☆☆☆・

ぼくの小鳥ちゃん ぼくの小鳥ちゃん
江國 香織 (2001/11)
新潮社

この商品の詳細を見る

ILLUSTRATIONS BY ARAI RYOJI

雪の朝、ぼくの部屋に、小さな小鳥ちゃんが舞いこんだ。 体調10センチ、まっしろで、くちばしときゃしゃな脚が濃いピンク色。「あたしはそのへんのひよわな小鳥とはちがうんだから」ときっぱりいい、一番いいたべものは、ラム酒のかかったアイスクリーム、とゆずらないしっかり者。 でもぼくの彼女(ガールフレンド)をちょっと意識しているみたい。 小鳥ちゃんとぼくと彼女と。 少し切なくて幸福な、冬の日々の物語。  ――文庫裏表紙より


解説は 角田光代さん。
ところどころに挟まれた荒井良二さんのイラストがとても好い。 イラストの在処がまさにそこしかない、というところに散りばめられていて ため息が出てしまう。
角田光代さんの解説がまたイジワルっぽくて好い。 反則だと知りながらも先に読んでしまったので、もうそのことばかり考えてしまったのはやっぱりちょっともったいなかったかも。 でも、それでもわたしは 気づくとガールフレンド寄りの立場でページを繰っていた。 小鳥ちゃんがちょっぴり嫌い。 小鳥ちゃんを愛する彼(=ぼく)がちょっぴり(もしかするととっても)憎らしい。 それなのになぜか 小鳥ちゃんにはこのままでいてほしいとどこかで思っている。 ぼくったらまぁ、彼女ったらまぁ、小鳥ちゃんったらまぁ まぁ! という物語。

この記事に対するトラックバック

この記事のトラックバックURL

この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

この記事に対するコメント

この記事にコメントする

管理者にだけ表示を許可する