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格闘する者に○*三浦しをん

  • 2006/07/27(木) 18:56:31

☆☆☆・・

格闘する者に○ 格闘する者に○
三浦 しをん (2000/04)
草思社

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藤崎可南子は就職活動中。 希望は出版社、漫画雑誌の編集者だ。
ところがいざ活動を始めてみると、思いもよらないことばかり。 「平服で」との案内に従って豹柄ブーツで説明会に出かけると、周りはマニュアル通りのリクルートスーツを着た輩ばかりだし、面接官は「あーあ、女子はこれだからなー」と、セクハラまがいのやる気なし発言。 これが会社?これが世間てもの?こんなくだらないことが常識なわけ?悩める可南子の家庭では、また別の悶着が・・・・・。
格闘する青春の日々を、斬新な感性と妄想力で描く、新世代の新人作家、鮮烈なデビュー作。
  ――見返しより


なるほど、タイトルはいわゆる掛詞だったのか。 しかもあんなところと...。 それからしてもう気が抜けそうである。
お気楽な大学生のハチャメチャなシュウカツ戦線のお話かと思いきや、いろんな要素盛りだくさんの物語だった。 まず驚くのは、主人公の可南子の家庭環境の複雑さ。 父は入り婿の政治家でほとんど家には寄りつかず、実母はすでに亡く、義母と義母が生んだ高校生の弟と三人で 古くてやたらと広い家に暮らしている。 そして付き合っているのは書道家のおじいちゃん。 それなのに、なんだか至極普通の女の子なのである。
就職試験や面接を受けに行く出版社は それぞれにカラーが異なり、ほんとうかどうかはさておいて そんな様子も興味深かったり。
可南子も弟も友だちも みんなそれぞれに悩みを抱え、ふわふわと流されて日々を過ごしているように見えて 実は結構明日のことを真剣に考えていたりもする。
価値観はひとつじゃないんだっていうことを思わせてくれる一冊だった。

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