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男の涙 女の涙

  • 2006/07/31(月) 19:10:50

☆☆☆・・

男の涙 女の涙―せつない小説アンソロジー 男の涙 女の涙―せつない小説アンソロジー
石田 衣良、石田衣良 他 (2006/01)
光文社

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それはこちらの無慈悲な世界とは違う、作者の心によってとらえられた世界である。 そこでは、涙は無駄に流されることはなく、悲しみにも深い味わいがある。 ぼくたちはいつも、もっと速くもっと賢くと生き急がされているけれど、そんなときこそ心のおもてをうるおす涙の力を思いだしてほしい。(「選者あとがき」)
生きることの重み、どうしようもない切なさを描く名作9編。
  ――文庫裏表紙より


日本ペンクラブ 編 石田衣良 選

 瘋癲の果て さくら昇天  団鬼六
 話を読む  眉村卓
 真珠のコップ  石田衣良
 デューク  江國香織
 スターダスト・レヴュー  浅田次郎
 すべて世は事もなし  永沢光雄
 麦を噛む  伊集院静
 凧になったお母さん  野坂昭如
 有難う  川端康成

長さも趣きもいろいろさまざまな9編である。
切ない、というだけでなく さまざまな涙を誘う物語である。
すでに読んでいるものも数作あって、江國・石田・浅田作品がそうなのだが、やはりそれはそれぞれよかった。
切なさの点でも、涙を誘うという点からも飛びぬけているのはやはり江國さんの『デューク』だろう。

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