fc2ブログ

流星ワゴン*重松清

  • 2006/09/15(金) 17:13:04

☆☆☆☆・

流星ワゴン 流星ワゴン
重松 清 (2005/02)
講談社

この商品の詳細を見る

死んじゃってもいいかなあ、もう…。38歳・秋。その夜、僕は、5年前に交通事故死した父子の乗る不思議なワゴンに拾われた。そして―自分と同い歳の父親に出逢った。時空を超えてワゴンがめぐる、人生の岐路になった場所への旅。やり直しは、叶えられるのか―?「本の雑誌」年間ベスト1に輝いた傑作。


<死にたい>と思ったとき、最終電車が行ってしまった後の駅前に その車――ワインカラーの古いオデッセイ――は現れる。五年前の事故であっという間になくなった橋本さん父子が乗るオデッセイは、乗った人を大切なところまで連れて行ってくれるのだ。
現実は変えようもなく、過去の岐路に戻ったとしてもできることはたかが知れている。だが、知らずにただ通り過ぎるのとは明らかに違う何かが胸の中に生まれるのである。オデッセイから降りてからの現実が サイテー・サイアクだったとしても、心の持ちようがほんの少し変わっているかもしれないのだ。
38歳のカズと中二の息子のヒロ、カズと父親のチュウさん、そして 事故でなくなった橋本さんと健太くん、三組の父と息子の物語である。
親(父親)と息子とは なんと近くて遠い存在なのか、そしてなんと愛(ときには愛ゆえの憎しみ)にあふれた関係なのかと胸が熱く痛くなる。


V
V

TB
猛読酔書
じゃじゃままブックレビュー

この記事に対するトラックバック

この記事のトラックバックURL

この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

『流星ワゴン』 重松清

3年ぶりの書き下ろし長編小説。永田カズオはサイテーでサイアクの事態を迎えていた。瀬戸内海の故郷にいる父親はガンにおかされてあと数日の命だった。一代で事業を成功させていった父親とは中学時代から折り合いが悪く、東京の大学に進学。家業も継がなった。しかし今、..

  • From: 猛読醉書 |
  • 2006/09/16(土) 19:18:16

流星ワゴン 重松清著。

≪★★≫ 「なぎさの媚薬」の原点はここか?過去に戻って過去をやり直す。でも現実は変えられない・・・。「なぎさの媚薬」のそのルールも分かったようなよく理解できないような。。。 これも家庭が崩壊して、死んでもいいと思った夜に、不思議な親子に出会い、一緒にドラ...

  • From: じゃじゃままブックレビュー |
  • 2008/03/23(日) 16:21:19

この記事に対するコメント

年間ベスト1に輝いたんですね~。どうも苦手で、っていうか、過去に戻るっていうので「なぎさの媚薬」を思い出しちゃったんです。
それに永田一雄やその息子と妻がどうしても好きになれなくて、そこで足踏みしちゃったんですね。
橋本さんと健太君、チュウさんは泣けたんですけど。

  • 投稿者: じゃじゃまま
  • 2008/03/23(日) 16:23:35
  • [編集]

好きになれない登場人物がいると
たしかに作品自体もマイナスの目で見てしまいがちですね。

  • 投稿者: ふらっと
  • 2008/03/23(日) 16:30:06
  • [編集]

この記事にコメントする

管理者にだけ表示を許可する