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びっくり館の殺人*綾辻行人

  • 2006/09/24(日) 17:07:35

☆☆☆・・

びっくり館の殺人 びっくり館の殺人
綾辻 行人 (2006/03)
講談社

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とある古書店で、たまたま手に取った1冊の推理小説。読みすすめるうち、謎の建築家・中村青司の名前が目に飛び込む。その瞬間、三知也の心に呼び起こされる遠い日の思い出……。三知也が小学校6年生のとき、近所に「びっくり館」と呼ばれる屋敷があった。いろいろなあやしいうわさがささやかれるその屋敷には、白髪の老主人と内気な少年トシオ、それからちょっと風変わりな人形リリカがいた。クリスマスの夜、「びっくり館」に招待された三知也たちは、<リリカの部屋>で発生した奇怪な密室殺人の第一発見者に! あれから10年以上がすぎた今もなお、事件の犯人はつかまっていないというのだが……!?


「かつて子どもだったあなたと少年少女のための」と銘打たれた ミステリーランドのなかの一冊。
読者の多くは少年少女なのだろう。が、これはれっきとした「館シリーズ」の第八作でもある。ということは、館は当然 かの中村清司の手によるものである。
十年以上も昔のびっくり感と呼ばれていた古屋敷邸で起こった事件とその頃の出来事を、当時 殺人事件の第一発見者のひとりとなった三知也が思い出し、阪神淡路大震災を生き延びた 当のびっくり館を訪ねるという趣向である。
ラスト近くなってはじめて、殺人事件発見当時に何があったかが語られ、驚愕するのだが、あのラストは何なのだろう。トシオはともかく、あおいはどうなってしまったのだろう。なんだかキツネにつままれたようだった。


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粋な提案
闘争と逃走の道程

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びっくり館の殺人、綾辻行人

装画・挿し絵は七戸優(しちのへまさる)。1987年「十角館の殺人」でデビュー。「水車館の殺人」「迷路館の殺人」「人形館の殺人」など、館シリーズで新本格ムーブメントの先駈けとなります。1992年シリーズ5作目

  • From: 粋な提案 |
  • 2006/09/26(火) 10:10:02

小説『びっくり館の殺人』

 綾辻行人の『館』シリーズ、第八弾。一応、ミステリーランドという子供向け叢書のなかの一冊ですが、これ喜んで読んでる子供がいたら、ち...

  • From: 闘争と逃走の道程 |
  • 2009/05/08(金) 00:16:02

この記事に対するコメント

あおいの、その後・・・どうなってしまったのでしょう?。突き放されたような、幻想ホラーのような終わり方でしたね。

すいません。「陽気なギャングの日常と襲撃」お先しちゃいました。
薬丸岳さんの新刊「闇の底」アップしました。
読まれたらお気軽にどうぞ。

  • 投稿者: 藍色
  • 2006/09/26(火) 10:09:44
  • [編集]

三知也と別れてからのあおいに
いったい何があったのでしょうね。
あのラストはぞくっとしました。

『陽気なギャングの~~』
まだもうしばらくかかりそうです。
待ち遠しい~(><;

  • 投稿者: ふらっと
  • 2006/09/26(火) 11:08:51
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