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ひとがた流し*北村薫

  • 2006/11/14(火) 07:45:13

☆☆☆☆・

ひとがた流し ひとがた流し
北村 薫 (2006/07)
朝日新聞社

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アナウンサーの千波、作家の牧子、元編集者で写真家の妻となった美々は、高校からの幼なじみ。牧子と美々は離婚を経験、それぞれ一人娘を持つ身だ。一方、千波は朝のニュース番組のメインキャスターに抜擢された矢先、不治の病を宣告される。それを契機に、三人それぞれの思いや願い、そして、ささやかな記憶の断片が想い起こされてゆく。「涙」なしには読み終えることのできない北村薫の代表作。


人の生きていく道はたしかに人の数だけあり、ずっと交わっていることなど有り得ない。それでも、人生の長い期間、別の誰かの人生と寄り添っていることはあるだろう。そんな三人の女性と彼女らを取り巻く人たちの物語である。
人ひとりひとりは、孤独で弱い存在かもしれないが、「生きていてほしい」と誰かに心底望まれることで大波や大壁を乗り越えることもできるようになるのだろう。三人の踏み込みすぎず いつも互いを心にかけている関係がとても清々しく、羨ましく思えるものだった。
そしてなんと、「さばの味噌煮」のエピソードがなければ気づかないところだったが、ここに出てくる牧子さんとさきちゃんは、あの『月の砂漠をさばさばと』のお母さんとさきちゃんだったのだ。あの物語の行く先にこんな物語が続いていたのだ、と懐かしい人に出会ったような心地になった。

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おいしい本箱
miyukichin’mu*me*mo*
じゃじゃままブックレビュー

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「ひとがた流し」 北村薫

ひとがた流しposted with 簡単リンクくん at 2006. 8. 9北村 薫著朝日新聞社 (2006.7)通常24時間以内に発送します。オンライン書店ビーケーワンで詳細を見る

  • From: 今日何読んだ?どうだった?? |
  • 2006/11/16(木) 20:56:15

ひとがた流し 北村薫 朝日新聞社

昨日は息子と母親と文楽を見にいってまして。久しぶりの文楽、「夏祭」。なんと舞台の上にテロップが出るようになっていて、驚いた!まあね、若い人には呪文にしか聞こえないだろうから仕方ないか・・。でも、けっこう字が出る、ということが気になる私はお年寄り・・。字に

  • From: おいしい本箱Diary |
  • 2006/11/18(土) 21:45:23

ひとがた流し/北村 薫 [Book]

 北村 薫:著 『ひとがた流し』 ひとがた流し朝日新聞社このアイテムの詳細を見る ベテランアナウンサーの千波を取り巻く、さまざまな人間模様。 千波を「トムさん」と呼ぶ小学校以来の友人・牧子と、その娘さき。 千波と牧子の共通の友人・美々と、夫の類、娘の玲。 

  • From: miyukichin’mu*me*mo* |
  • 2007/05/30(水) 22:41:29

ひとがた流し 北村薫著。

どうも相性が悪いのか、読みづらかったです。 急に視点が変わって一体誰の目線で語ってるのか、ついていけなくて戸惑うこと数回。 たとえば、類の個展で牧子とさきと美々と娘の玲と合流する。 類と玲が喫茶店に移動するんだけど、そこには牧子とさきもいるのかと思いきや?...

  • From: じゃじゃままブックレビュー |
  • 2007/10/13(土) 16:55:46

この記事に対するコメント

そうなんですよね、あのさきちゃんとお母さんが出ててわたしも嬉しくなりました。
ああっさきちゃん大きくなって…としばらく会ってなかった親戚のおばちゃんみたいな感情になってみたり(笑)

  • 投稿者: まみみ
  • 2006/11/16(木) 20:57:26
  • [編集]

北村さんの遊び心、というか、お茶目心に見事にやられました。
「大きくなったのねぇ」と思わずさきちゃんに言いたいくらい。

  • 投稿者: ふらっと
  • 2006/11/16(木) 21:27:23
  • [編集]

>まみみさん、ふらっとさん
同感!!私も、おんなじこと思いましたよ~。挿絵も同じおーなりさんだったし。さきちゃんの大きくなった姿をつけてほしかったなあ。
新聞連載では書いてあったのかしらん・・。「月の砂漠を・・」は、とっても好きな物語ですよ~♪

  • 投稿者: ERI
  • 2006/11/18(土) 21:49:50
  • [編集]

『月の砂漠をさばさばと』のあとに
こんな物語が続くとは思ってもいませんでした。
本って、読み終えてしまえばそこがおしまいのようだけれど
物語のなかの人たちも 読者が知らないところで こうしてそれぞれのときを過ごして成長しているのだ、と妙に感動してしまいました。

  • 投稿者: ふらっと
  • 2006/11/19(日) 09:19:16
  • [編集]

「月の砂漠をさばさばと」を読んでいる人と、そうでない人とでは、この物語に対する感じ方が違ってくるのではないでしょうか。
こんなところで成長したあの子に出会えるなんて、時間をテーマにした「時と人」シリーズの番外編のようにさえ思えました。

  • 投稿者: 小葉
  • 2006/11/23(木) 22:50:46
  • [編集]

ほんとうに。
それまでも未知の物語として充分愉しみながら読み進んでいたのだけれど、牧子さんとさきちゃんが<あの>おかあさんとさきちゃんだと判った瞬間、景色の色合いがぱぁっと変わった気がしました。

  • 投稿者: ふらっと
  • 2006/11/24(金) 07:31:03
  • [編集]

こんにちは♪

 TB&ご訪問、どうもありがとうございました◎

 3人の友情、とてもよい関係でしたね。

>「生きていてほしい」と誰かに心底望まれることで
 大波や大壁を乗り越えることも
 できるようになるのだろう

 必要とされることの喜びは
 やはり何事にも代えがたいのかも
 しれませんね。

  • 投稿者: miyukichi
  • 2007/06/02(土) 17:21:51
  • [編集]

そうですね。
それが生きるパワーにきっとなるのだと思います。
『月の砂漠~~』もぜひ♪

  • 投稿者: ふらっと
  • 2007/06/02(土) 17:49:09
  • [編集]

牧子さんとさきちゃんは、昔の姿が他の作品で見れるんですね。
でもど~~も北村さん、分かりづらかったんですけど。
ただ妙に女性が主人公ですけど、サバサバしてますよね、みなさん。

  • 投稿者: じゃじゃまま
  • 2007/10/13(土) 17:03:19
  • [編集]

女三人、と聞くと
ねちねち、いじいじ、というイメージが先行しそうだけれど
この三人の関係は心地好かったですね。
わたしも実際の友人たちとの関係は彼女たちに近いものがあるので、なんとなくうれしかったです。

  • 投稿者: ふらっと
  • 2007/10/13(土) 17:13:03
  • [編集]

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