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名もなき毒*宮部みゆき
- 2006/11/15(水) 19:40:36
☆☆☆☆・ どこにいたって、怖いものや汚いものには遭遇する。それが生きることだ。財閥企業で社内報を編集する杉村三郎は、トラブルを起こした女性アシスタントの身上調査のため、私立探偵・北見のもとを訪れる。そこで出会ったのは、連続無差別毒殺事件で祖父を亡くしたという女子高生だった。 名もなき毒
宮部 みゆき (2006/08)
幻冬舎
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『誰か』の続編と言っていいのだろう。今多コンツェルンの一人娘 菜穂子の婿・杉村三郎がまた事件に巻き込まれ、探偵役をすることになる。
生きていくうえで、人はさまざまな毒に遭遇する。文字通りの毒もあるかもしれない、いじめなど 人の悪意もあるかもしれない。そしてたとえば シックハウスであり、土壌汚染であり、自分の心の中の毒であったりもする。これは、そんなさまざまな名づけられていない毒に侵された人たちの物語なのかもしれない。
杉村は、社内報の編集部でアルバイトに採用した原田(げんだ)いずみにこそ翻弄されたが、その他の人間関係には恵まれており、杉村本人の持って生まれた資質とあいまって穏やかな毎日を送っているのだが、その資質こそが 彼を探偵役に引き込む最大の要因のようにも思われる。少しでも関わった人や物事を放っておけないのである。
今回、ゴンちゃんというアシスタント(?)と秋山氏という協力者(?)を得たことだし、杉村のもとにはこれからもどんどん事件が舞い込みそうな気がするがどうだろう。
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名もなき毒 宮部みゆき
装幀は緒方修一。装画は杉田比呂美。北海道新聞、中日新聞、東京新聞、西日本新聞、河北新報、中國新聞に主に2005年3月1日から実質約9ヵ月連載(時期違いあり)に加筆修正、最終章書き下ろし。主人公で語り手の杉村
- From: 粋な提案 |
- 2006/11/16(木) 01:12:10
宮部みゆき【名もなき毒】
宮部みゆきの現代ミステリーを新刊で買って読んだのは久しぶりだ。いろいろなことを忘れてた。宮部みゆきの本を買うと、『大極宮』のパンフレットがはさみこまれてることとか。(パンフレットによると大沢在昌はダイ
- From: ぱんどら日記 |
- 2006/11/16(木) 13:13:13
妄想キャスティング――宮部みゆき【名もなき毒】
んー。これは妄想キャスティングが難しい。私の中では、「ビジュアル的に面白くて妄想キャスティングしやすい小説」があり、「妄想なしで文章を読むだけで心にじわじわ沁みる小説」というのもある。【名もなき毒】は読
- From: ぱんどら日記 |
- 2006/11/16(木) 13:13:59
名もなき毒 宮部みゆき 幻冬社
宮部みゆきさんは、やはりミステリーの女王ですねえ・・。見事、と言わせてイタダキマス。今日これを読み出して、私はご飯を食べるのめんどくさくなるほど没頭しまして、ほんとに一気読み。お昼はリンゴをかじっただけですませてしまった、という。導入のうまさ、伏線の見事
- From: おいしい本箱Diary |
- 2006/11/18(土) 21:41:44
名もなき毒 [宮部みゆき]
名もなき毒宮部 みゆき 幻冬舎 2006-08義父が会長を務める財閥企業で社内報を編集する杉村三郎は、トラブルを起こした女性アシスタントの身上調査のため、私立探偵・北見のもとを訪れる。そこで出会ったのは、連続無差別毒殺事件で祖父を亡くしたという女子高生だった。期
- From: + ChiekoaLibrary + |
- 2006/12/19(火) 14:47:49
名もなき毒
宮部 みゆき 名もなき毒 [要旨]どこにいたって、怖いものや汚いものには遭遇する。それが生きることだ。財閥企業で社内報を編集する杉村三郎は、トラブルを起こした女性アシスタントの身上調査のため、私立探偵・北見のもとを訪れる。そこで出会ったのは、連続無
- From: 乱読日記 |
- 2007/02/11(日) 21:07:02
「名もなき毒」 宮部みゆき
名もなき毒posted with 簡単リンクくん at 2007. 1.25宮部 みゆき著幻冬舎 (2006.8)通常2-3日以内に発送します。オンライン書店ビーケーワンで詳細を見る
- From: 今日何読んだ?どうだった?? |
- 2007/02/17(土) 19:13:12
無差別殺人と嘘つき女 宮部みゆき著「名もなき毒」
久しぶりの宮部みゆき。「誰か」以来のめぐり合わせ。これは、おそらく「誰か」の続編でしょうね。この、逆玉の輿の設定は読んだ記憶がある。うん、たしか。ということで、宮部みゆき著「名もなき毒」
- From: 本読め 東雲(しののめ) 読書の日々 |
- 2007/03/17(土) 14:11:05
◎読書記録◎ 「名もなき毒」 宮部みゆき
これも図書館で偶然遭遇!!! 文庫化まで待つ予定が以外と早く読めてしまいました。
- From: The 近況報告! |
- 2010/06/27(日) 12:29:37
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この記事に対するコメント
「名もなき毒」は北海道新聞の夕刊に連載されていて、毎日楽しみにしていました。
面白かったけれど、やるせない気分にもなったりしました。
つい先日までは、石田衣良「5年3組リョウタ組」が連載されていて、とても面白かったので、単行本になれば再度読みたいと思っています♪
いろんな毒がからんでくる部分、人間ドラマに読み応えがありました。
事件体質(?)の杉村のことですから、きっとどんどん事件が舞い込むのでは?
と、すると、次は短編集でしょうか?
私だけかもしれませんが、お人よしということで、どうもこの杉村と「しゃばけ」シリーズの若だんなのキャラが、重なってしまってます(笑)。
>na-rusaさん
夕刊に連載されていたのですね。
翌日が待ち遠しかったことと思います。
たしかに、気持ちのやり場に困ることも多々ありましたけれど、杉村を取り巻くあたたかい人間関係が救いにもなりました。
>藍色さん
「毒」にもさまざまあるのだと思い知らされました。
ラスト近くのライオンの例えが心に残ります。
シリーズになるらしいですね。
宮部さんは、やはり頭一つ抜きん出た存在だな、と思い知らされた作品でした。ミステリーの女王と呼ばせていただきたいですよ!!
杉村さん、ますます大変ですね。
次はどんな事件が擦り寄ってくるのかたのしみです。
新キャラがどちらもいい感じですよね。一緒に活躍してくれるようになるといいなぁと楽しみにしています!
新キャラに助けられて
ぱっと明るい雰囲気になるのでしょうか。
どんな風に続いていくのか楽しみです。
どんどん事件に舞い込まれたくはないでしょうが、舞い込みそうですよね。杉村の受難(?)が続く、にわたしも一票です!
賭けは成立しそうもないですね。
みんな「杉村受難」に賭けるでしょう^^;
TBさせていただきました
久々の宮部ワールド。
ちょっと長かったですけど、堪能致しました。
宮部さん
現代物を書くのを躊躇っていらしたそうですけれど
このシリーズで吹っ切れそうですね。
続編が待たれますね。
こんにちは
今頃ですが、TBさせていただきました。
原田いずみの強烈さが印象的です。杉村さんとは対極にある人ですね。彼女の毒が最も周りに与えるダメージが大きいのだと思いました。
ほんとうに強烈なキャラでした。原田いづみ。
それでも杉村さんは、杉村さんでしたね。