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世田谷一家殺人事件―被害者たちの告白*齊藤寅

  • 2006/12/09(土) 10:38:50

☆☆☆・・

世田谷一家殺人事件―侵入者たちの告白 世田谷一家殺人事件―侵入者たちの告白
斉藤 寅 (2006/06)
草思社

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2000年12月30日、宮澤みきおさん一家4人が世田谷区内の自宅で殺害された「世田谷一家殺人事件」。現場には指紋を含め有力な物証が数多く残されていたにもかかわらず、いまだ解決していない。

自宅にいて、突然、凶悪な事件に巻き込まれた宮澤さん一家。
著者を取材に駆りたてたのは、犯人を絶対に許せないという強烈な思いである。事件を追い続けた彼がたどりついたのは、まさに戦慄すべき事実だった──。

情報は錯綜し、警察の捜査も迷走を繰り返す。しかし、現場捜査官がもらしたあるキーワードをきっかけに、事件の探索は意外な展開を見せはじめる。じつはこの事件には、当時だれも想像できなかった新しい形態の犯罪集団が関与していたのだ。

犯人の真の目的は何だったのか?
警察の威信をかけた捜査はなぜ失敗したのか?
そして、宮澤さん一家はなぜターゲットにされたのか?

事件の背後に拡がる日本社会の闇を浮き彫りにする瞠目の事件ノンフィクションである。


著者は、週刊誌の記者を経て現在はフリーで仕事をするジャーナリストである。故に、管轄意識に囚われる警察組織には成し難い自らの足と独自のコネクションを最大限に生かした取材によって、日本のあちこちで起こる一見無関係に思われる事件の要素をつなぎ合わせて一本の線にし、その線が描くある絵を浮かび上がらせることができるのだろう。

これほど多数の遺留品を手にしながら、未だ解決を見ないこの事件である。近所で起こったことでもあり、当時から注目してもいた。ご遺族には辛いだろうが、正直 被害者側に原因があって起こった事件であれば どれほど安心できるだろう、と思ったこともある。そうであれば、被害がこれ以上広がることはないだろうから。しかし本書を読むと、我が身にもいつ同様の災厄が降りかかるか判らない恐怖に背筋が凍るのである。と同時に、宮澤さんはじめ、被害に遭われたかたがたの無念と憤りは、どこへぶつけたらいいのだろうか、というやり場のない空しさをも感じるのである。
本書に書かれていることが事実なのかそうでないのかは わたしには判らない。だが、いくら管轄意識に囚われているとはいえ、日本の警察組織がそれほど無能だとは思いたくない。歯がゆくはあるが、きちんと捜査した上での現状なのだろうと思いたい。真犯人が真犯人として一刻も早く逮捕されることを祈るのみである。

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世田谷一家殺人事件、ネットでの書き込み

「世田谷一家殺人事件 侵入者たちの告白」
本をきっかけにいろんなブログで話題になってますね。
http://www.asyura.com/sora/bd12/msg/1032.html
「主犯」と「実行犯」ネットで連絡か 世田谷一家惨殺事件 その書き込みはまず、事件直前の昨年12月26日午後3時39分に、 「J9」なる人物が「Hさんへ 今回の仕事では『残虐行為手当て』は 付与しますか?」と書き込み。同日午後4時半ごろ「H」が「バナナは 果物のためオヤツに入りません」と返答している。

  • 投稿者: オペラ
  • 2006/12/11(月) 23:08:40
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