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海*小川洋子

  • 2006/12/09(土) 17:04:25

☆☆☆☆・

海
小川 洋子 (2006/10/28)
新潮社

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キリンはどんなふうにして寝るんだろう-。
『新潮』掲載の表題作ほか、「博士の愛した数式」の前後に書かれた、美しく奥行きの深い全7作品を収録する。この世界の素晴らしさを伝えてくれる短編集。


両親と九十歳のおばあさんと、十歳年下(二十一歳)の小さな弟が暮らす泉さんの実家の海辺の町へ 結婚の承諾を得るために出かけたときのことが綴られる表題作のほか、「風薫るウィーンの旅六日間」「バタフライ和文タイプ事務所」「銀色のかぎ針」「缶入りドロップ」「ひよこトラック」「ガイド」の七編の物語。
どれもが旅の物語であるような気がする。それは、実際の旅であったり、心の旅であったり、人生の旅であったりするのだが。そしてその 傍から見れば小さな旅で、主人公たちはいずれもなにか大きなものを手にしているのだ。慈しみだったり、愛おしむ心だったり、思いやりだったり、ときには強さだったり。人としての大切なかけがえのないなにかなのである。

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海 小川洋子

装幀は吉田篤弘・吉田浩美。2004年を中心に各誌掲載作品7編を収めた短編集。・海(掲載誌、新潮)語り手の僕は、結婚の承諾を得るため、泉さんと彼女の実家を訪ねます。ぎこちない雰囲気の夕食。夜、彼女の弟と一緒に

  • From: 粋な提案 |
  • 2006/12/10(日) 02:32:05

海 小川洋子 新潮社 

小川さんの短編集です。うん。キラキラしてます。言葉の一つ一つが、小川に沈み込んだ小石のように水気を含んで光ってる。この言葉たちに魔法をかけられ、気持ちよく酩酊することができる。前にも書きましたが、小川さんの文章は、とっても肌に合う。長編も素敵ですが、こう

  • From: おいしい本箱Diary |
  • 2006/12/14(木) 01:22:50

海/小川洋子 [Book]

 小川洋子:著 『海』 海新潮社このアイテムの詳細を見る 短編7篇。 冒頭の「海」とラストの「ガイド」がよかったです。 「バタフライ和文タイプ事務所」も、 静かにちょっと淫靡な香り(笑)が好きでした。 「ガイド」 ガイドをしているママに同行することになっ

  • From: miyukichin’mu*me*mo* |
  • 2007/05/07(月) 00:17:35

「海」 小川洋子

海小川 洋子 新潮社 2006-10-28売り上げランキング : 160837Amazonで詳しく見る by G-Tools内容説明キリンはどんなふうにして寝るんだろう-。『新潮』掲載の表題作ほか、「博士の愛した数式」の前後に書かれた、美しく奥行きの深い全7作品を収録する。この世界の素晴らし

  • From: 今日何読んだ?どうだった?? |
  • 2007/08/01(水) 23:07:27

この記事に対するコメント

小川さんはこれまで長編ばかりで、短編集は初めてでした。
バラエティ豊かな内容とばかり思っていましたが、そうですね、旅の物語・・・一時的にしかそこにいない感じ、手にするもの・・・すごくわかる気がします。

  • 投稿者: 藍色
  • 2006/12/10(日) 02:31:52
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バラエティ豊かなことには間違いがないと思うけれど、芯に通ったものがある気がしています。
冷たさとあたたかさのバランスも絶妙です。

  • 投稿者: ふらっと
  • 2006/12/10(日) 09:14:24
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こんばんは!!「小さな旅」というふらっとさんの言葉に深く頷いてしまいました。この小さな旅は、どれも愛しかったです・・。

  • 投稿者: ERI
  • 2006/12/14(木) 01:24:48
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小さいけれど、ずいぶん遠くまで連れていってくれる旅も、ずんずん奥深くまで潜り込んでいく旅もありましたね。

  • 投稿者: ふらっと
  • 2006/12/14(木) 07:01:35
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 こんばんは♪
 TBさせていただきました。

 旅の物語ですか、なるほど。
 どれもが独特の香りを運んでくれるようでしたね。
 小川さんらしいやさしさが感じられて、
 とてもよかったです。

  • 投稿者: miyukichi
  • 2007/05/07(月) 00:19:13
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突き放した冷たさを書きながらもやさしさを感じさせてくれるのが小川作品かもしれませんね。

  • 投稿者: ふらっと
  • 2007/05/07(月) 06:48:35
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