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晩夏に捧ぐ*大崎梢

  • 2006/12/28(木) 10:02:29

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晩夏に捧ぐ<成風堂書店事件メモ・出張編> 晩夏に捧ぐ<成風堂書店事件メモ・出張編>
大崎 梢 (2006/09/30)
東京創元社

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以前成風堂にいて、今は故里に帰り、地元の老舗書店に勤める元同僚の美保から、杏子のもとに一通の手紙が届いた。勤務先の宇都木書店、通称「まるう堂」に幽霊が出るようになり、店が存亡の危機に立たされている、ついては名探偵のアルバイト店員を連れて助けに来い、というのだ。杏子は気が進まぬながら、多絵を伴って信州の高原へと赴く。そこで待ちかまえていたのは、四半世紀ほど前に弟子の手で殺されたという老大作家の死に纏わる謎であった…!
「本の雑誌」二〇〇六年上半期ベストテンの堂々第二位に輝いた「配達あかずきん」で今もっとも注目を集める著者、初の長編推理小説。


成風堂書店事件メモシリーズ二作目。
一作目の『配達あかずきん』より先にこちらの順番が回ってきてしまったので、順序が逆だが先に二作目を読んだのだが、「出張編」ということで、成風堂書店が舞台ではないせいもあるかもしれないが、独立した作品として充分に愉しめる。
成風堂書店で働く 本屋大好きな杏子とアルバイトの大学生・多絵のコンビがほのぼのとしていていい感じである。特に多絵の、ときに場を和ませ、ときにいらいらさせたりしながら、独特のペースで謎を解いていく様子には思わず頬が緩んでしまう。
杏子の元同僚の美保が勤める書店を舞台にした謎が、27年前の殺人事件の隠された真相をも白日の下にさらすことになり、起こっていることは恐ろしいのだが、なぜか読後感は爽やかで、ほっとさせられるものである。
一作目の『配達あかずきん』はもちろん、シリーズの次の作品もたのしみに待ちたい。

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粋な提案
今日何読んだ?どうだった??

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晩夏に捧ぐ 成風堂書店事件メモ(出張編)大崎梢

COVER PHOTO:SAY-KA。BOOK DESIGN:岩郷重力+WONDER WARKZ。「配達あかずきん」(「本の雑誌」2006年上半期ベストテン第2位)でデビュー。成風堂書店、店員の木下杏子に以前の同僚・有田美保から届いた手紙。

  • From: 粋な提案 |
  • 2006/12/28(木) 13:51:30

「晩夏に捧ぐ -成風堂書店事件メモ」 大崎梢

晩夏に捧ぐposted with 簡単リンクくん at 2006.11. 5大崎 梢著東京創元社 (2006.9)通常24時間以内に発送します。オンライン書店ビーケーワンで詳細を見る

  • From: 今日何読んだ?どうだった?? |
  • 2007/01/15(月) 08:38:31

この記事に対するコメント

私も「配達あかずきん」より先にこちらを読んじゃったのですが、このコンビのキャラクター、どちらも特徴が出てて、良かったですね。
次に読む作品も楽しみです。

  • 投稿者: 藍色
  • 2006/12/28(木) 13:51:19
  • [編集]

多絵ちゃんが杏子さんに惹かれたきっかけが 素敵でしたね。
図書館派のわたしですけれど、本屋さんをもっと愛せねば!と思いました。

  • 投稿者: ふらっと
  • 2006/12/28(木) 14:19:34
  • [編集]

このシリーズを読んでからというもの、本屋さんに転職したい熱が高まってしかたのないわたしです(笑)。

  • 投稿者: まみみ
  • 2007/01/15(月) 08:40:04
  • [編集]

本屋さん、わたしも憧れます。
実際は大変すぎて勤まりそうもないけれど。
本屋さんには謎もたくさんありそうな気がします。

  • 投稿者: ふらっと
  • 2007/01/15(月) 12:51:18
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