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ゆめつげ*畠中恵

  • 2007/02/05(月) 13:18:21

☆☆☆・・

ゆめつげ ゆめつげ
畠中 恵 (2004/10)
角川書店

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江戸は上野の端にある小さな神社の神官兄弟、弓月と信行。のんびり屋の兄としっかり者の弟という、世間ではよくある組み合わせの兄弟だが、兄・弓月には「夢告」の能力があった。
ただ、弓月の「夢告」は、いなくなった猫を探してほしいと頼まれれば、とっくに死んで骨になった猫を見つけるという具合で、まったく役に立たないしろもの。そんなある日、地震で迷子になった大店の一人息子の行方を占ってほしいとの依頼が舞い込んだ。
屋根の修繕費にでもなればと、目先の礼金に目がくらみ、弟をお供にしぶしぶ出かけてしまったのが運のつき、事態は思いもよらぬ方向に転がりに転がって…。
ちゃんと迷子の行方は知れるのか!?そして、果たして無事に帰れるのか!?
大江戸・不思議・騒動記。


小さくて貧しい 清鏡神社の兄弟神官・弓月と信行が、期せずして巻き込まれた子ども探し騒動。だが、巻き込んだ方は充分に意図的だったのである。江戸末期の不安定な世情故の生々しい物語。
・・・ではあるのだが、弓月のどこか茫洋としたキャラクターが、上手い具合に緊迫感をそいでいて、なかなかである。
当たらないとか、役に立たないとか、散々な言われようの弓月の「夢告」なのだが、それも弓月のやさしさ故であることにも惹かれる。いつまでもこのままでいて欲しいものである。

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